依頼に至る経緯
依頼者の方は、長期間にわたってギャンブルを繰り返し、次第に借金が増えていました。
返済が難しくなり、今後の生活について悩んだ末、自己破産についてご相談にこられました。
依頼者の方は、妻と小さなお子さんがおり、「借金やギャンブルのことを家族にはどうしても知られたくない」と強く希望されていました。
借金ですが、ギャンブルによるものが相当程度含まれている以上、自己破産を申し立てても当然に免責が認められるという状況ではありませんでした。
そこで、しっかり準備をして臨みましょうと話をして、自己破産の手続を進めることになりました。
自己破産の手続で生じた問題
ギャンブルによる借金だけではなく、破産申立てに近い時期にまとまった借入れをしていたことなども問題となりました。
債権者からクレームがくるからです。
また、自己破産の手続が始まってから、大きな問題が発覚しました。
破産管財人から銀行口座の取引明細の提出を求められた際、依頼者の方が、自己破産申立て後もギャンブルをしていたことを知られるのを恐れ、取引明細の記載を変えたものを提出していたのです。
破産手続では、破産者が自分の財産や収支の状況を正確に説明し、破産管財人の調査に誠実に協力することが重要です。
そのため、取引明細の内容を変えて提出したことは、免責の判断において厳しく評価されかねない問題でした。
破産管財人も、当初は免責を認めないという考えでした。
対応について
そこで、まず事実をすべて認め、破産管財人にきちんと謝罪したうえで、今後は自分に不利なことも含めて正直に説明し、手続に誠実に対応していく必要があることを伝えました。
依頼者の方もこれを受け入れ、破産管財人に謝罪し、改めて必要な資料を提出しました。その後の説明や調査にも協力していきました。
同時に重要だったのが、ギャンブルを繰り返さないための生活環境を実際に作ることでした。
当初、依頼者の方は、家族に知られることを強く拒否しておりました。
しかし、これまでの経緯からすると、「もうギャンブルはしません」と約束するだけでは十分ではありませんでした。
そこで、家族にも事情を打ち明け、協力を得ることになりました。
また、ギャンブルの問題について医療機関への通院を始めました。
さらに、通帳や預金などは家族が管理し、依頼者自身が自由に大きなお金を使えないよう、お小遣い制にしました。
単に反省の言葉を述べるだけではなく、同じことを繰り返さないための具体的な環境を作っていったのです。
解決
破産管財人及び裁判所は、当初はギャンブルによる浪費や取引明細の問題などについて厳しく検討しました。
しかし、一方では、依頼者の方が事実を認めて破産管財人に謝罪し、調査に誠実に協力したことを考慮されました。
また、家族の存在や、医療機関への通院を続けていること、家族に事情を打ち明けて協力を得たこと、家族が通帳等を管理してお小遣い制にするなど、ギャンブルを繰り返さないための具体的な生活環境を整えたことも重要な事情となりました。
その結果、いったんは非常に厳しい状況になったものの、最終的には裁量による免責が相当であるとの意見が示され、裁判所から免責が認められました。
借金について免責を得ることができただけでなく、家族の協力を得ながら、今後の生活を立て直していくための環境を作ることもできました。

妻とはぎくしゃくした状態です。
しかし、少しずつ信頼関係を取り戻していきます。
ギャンブルをやらない環境を続けていきます。
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ギャンブルの依存については、1人では対応できないと思います。
ご家族や医療機関の継続的なサポートをうけて、今後はこういうことがないようにされてください。
※最後に
実際の事例を元にしておりますが、事案の特定ができないように状況や当事者等を変更しております。なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。
